もくじ
チャートを使おう

チャートとは
過去の値動きをグラフ化したものをチャートと呼びます。
チャートを使えば、過去に大衆心理が何に反応していたのかを確認することが出来ます。
おすすめチャートソフト
チャートを表示するソフトは『MT4(メタトレーダー4)』という無料で使える高機能チャートがおすすめです。

MT4対応の取引業者で口座を作れば使えるようになります。ほとんどの業者が無料で口座開設できます。(今までに口座開設が有料の業者を見たことがありません)
私が使用しているMT4対応取引業者はオアンダジャパンです。
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大衆心理を読む

トレードを綱引きに例えると、自分が綱をつかんだ後に応援が来て自分のチーム側へ引っ張ってくれたら勝ちというルールの心理ゲームです。
参加者全員がわれ先に儲けたいと思って参加するゲームの心理的なせめぎ合いの跡がチャートに記録されます。
1.すぐに応援が来て利益が出たケース

この時点で綱を放せば(決済すれば)利益を確定することができます。
2.もっと儲かると思って綱を放さなかったケース

決済せずに持ち続けた結果、出ていた利益を失ってしまいました。
では、何を基準にして綱を掴み、離せばよいのでしょうか
具体的な解説の前に、まずはトレード手法を探すための基礎となるチャートの種類から覚えましょう。
チャートの種類
ティックチャートとローソク足

ティックチャート
一定数取引されるたびに動くチャート。
1分間に何度も更新されることが多く、このチャートを注視していると振り回されることが多い。
熟練のトレーダー以外は見ない方がよい。
ローソク足
1分、1時間など、一定期間の『始値、高値、安値、終値(この4つの価格をまとめて4本値と呼ぶ)』を1本の棒で表したもの。
よく使われる期間の設定は1分、5分、15分、30分、1時間、4時間 1日、1週間、1か月などがある。
ローソク足チャート

ローソク足が連続して表示されたチャートで、多くのトレーダーがこのチャートを使っています。
10分トレードの検証は主に4時間足チャートを使います。
ローソク足チャートを使ったバックテスト

バックテストとは
バックテストとは過去の値動きを検証し統計をとることで大衆心理が何に反応しているかを確認する作業です。
一定の条件を決めて、条件が揃った後に大衆がどの程度乗って来るかを集計します。
インジケーターやプライスアクション、時間帯などの組み合わせで条件を指定します。
インジケーターとは

相場の状況を目で見てわかりやすくする為の補助グラフです。
主なインジケーターはチャートソフトに最初から組み込まれていることが多く、すぐに表示させることができます。
インジケーターの使用例
移動平均線(ムービングアベレージ)
価格が跳ね返る目安として使ったり、線を2本表示させて交差した後に大きな流れを狙いに行く目安として使われます。
ムービングアベレージの頭文字をとって『MA』と略します。
パラメータを変えることで線の角度が変わります。


移動平均線で跳ね返った例

移動平均線が交差した後に大きく動いた例

ストキャスティクス
売られすぎ買われすぎの目安をグラフ化したもの、反転を狙う場面などで使われます。

プライスアクションとは
値動きの中にある投資家の心理を分析したもの。
反転の目安として使用する。
プライスアクションの例
ピンバー

1本のローソク足の期間中に今までの流れが否定され、反転した時にローソク足の片側のヒゲが長くなります。
これをピンバーと呼び、反転の初動の目安として使うことができます。
ピンバー出現から反転した例

今までの画像はインジケーターやプライスアクションが機能した場合の画像です。
機能している場合だけを切り取って、さも勝てるように解説しても全く意味がありません。
同じ条件下で機能する場合と機能しない場合を全て集計して、優位性の有無を判定する作業がバックテストです。
10分トレードのバックテスト方法
インジケーターやプライスアクション単体では根拠が薄いので、数種類組み合わせてテストします。
手作業でバックテストする場合
手作業でバックテストをする場合、時間はかかりますが、直接目で見て確認できるため納得しやすいというメリットがあります。
例1. 4時間足×移動平均線(20)×ピンバー×時間帯
夜の11時(サマータイム時は10時)に4時間足が確定するので、その時間に『移動平均線に反応してピンバーが現れた場合のみトレードする』というルールを設定してデータを集めます。
損切はピンバーのヒゲの先で行います。

バックテストに使うツール
MT4に備え付けられている機能を使います。


- 十字カーソル ストップ幅や利確幅をはかることが出来るメジャー(ものさし)のような使い方ができます。
- 長方形 損切幅を目で見てわかりやすくするために表示します。
- 矢印アイコン トレード条件がそろった時に表示(記入)することで、いつトレードしたかわかるようにします。
リスク1に対してリワードがいくら取れるか確認する

十字カーソルを使った方法と、右下に表示された4本値を使って計算する方法があります。
十字カーソルを使った方法
十字カーソル(ものさし)を使って損切幅と利確幅を測ります。
4本値を使う方法に比べてわずかな誤差が出ますが時間が短縮できます。


損切幅625に対して 利確幅1243 ということがわかりました。
1243÷625= 約1.98
今回のケースは、リスク1に対して1.98のリワードが取れることがわかりました。
負け1万円に対して勝ち19800円や、負け2万円に対して勝ち39600円
といった資金の設定をしていれば勝てていたことになります。
この作業を繰り返しノートやエクセルを使い集計することで、移動平均線に反応してピンバーが出現した場合の適切なリスクリワード比の設定が見えてきます。
↓ とある条件での手作業のバックテストを繰り返した画像

更に移動平均線のパラメーターを変えながら繰り返すことで、どの移動平均線によく反応しているかを知ることが出来ます。
更に通貨の種類や時間帯を変えることで、取引通貨ごとに優位性のある時間帯も見えてきます。
ここまでバックテストをすれば、感覚だけで行うトレードがどれほど無駄なことか体感できるようになります。
4本値を使って計算する方法

調べたいローソク足にマウスカーソルを合わせると右下に4本値が表示されるので、この数字を電卓に入力して計算します。
- O:オープン 始値
- H:ハイ 高値
- L :ロー 安値
- C:クローズ 終値
十字カーソルを使った場合に比べより正確な値になります。
手作業のデメリット
- 1パターンを検証するために数時間~1日かかる
- 見間違え、電卓の押し間違えによるミスが発生する可能性がある
バックテスターを使用して検証する場合

10分トレード専用バックテスターを使えば、手作業なら丸一日かかる検証作業が、価格の貼り付けとワンクリックでできるので1パターンの検証が数秒で終わります。勝率や時給などが自動計算されます。
更に、パラメーターを変えた連続データのグラフ出力も数分あれば可能です。

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